今月より、ネットショップ(以下ショップ)で儲かるためのテクニカルな連載を担当しますウェブ侍こと平山泰朗です。
テクニカルな話題と言ってもデザイナーが好むような小難しい話ではなく、ショップとして売れるためのウェブ技術、方法とは何か?それを具体的な例を明示しながら分かりやすく書いていくつもりです。
さてショップ運営で儲かるため一番にすべきことって何でしょう?SEO?メルマガ?アフィリエイト?ネットの特性を生かした技術はたくさんあります。しかしこれらは、あくまでも二次的なもの、必要ではあるけれど、最初にすべきこと―それはショップ運営のための"情報交換"の場に参加することなのです。
私自身も故郷の特産品を販売するサイトを三年前から運営しています。HP会社は四年前からなので、ある程度、ウェブ関連の知識はあったのですが、なにせ、運営経験はゼロ、オープン後全く売れません。オープンから十日後、はじめて知り合いが買ってくれて、その日は社員全員で、祝杯を上げにいったくらい。余りに売れなかったため、私は悩みに悩みました。そしてふと気づきました。"HPは作れるけど自分はショップ運営について何も知らない…"
そう気づいた私は、ショップ一覧のページを見つけ出し、片っ端から「一緒にメーリングリスト(以下ML)を作りませんか?」とメールを送りました。十数店舗が呼応してくれ、数日後MLが立ち上がりました。参加者全員、運営情報に飢えていたのでしょう。軽い雑談から運営に関する重要な情報まで、雨嵐のように毎日、メーラーに入ってきます。開設当初、一日の流通量は、百通から二百通くらい、目からうろこが落ちるような内容に毎回驚くばかりでした。
一人一人の情報量はたいしたことなくても、メンバーで経験を共有することが失敗を減らし、効率をあげます。ショップ運営の手法は常に進化し続けています。基本を知るために、雑誌や書籍は重要ですが、最新の情報や応用された手法を知るためには、MLを通じた体験に基づく現場の情報交換が最適なのです。
実はあるMLがきっかけとなって誕生し、私も設立メンバーである全国イーコマース協議会では会運営から会員の情報交換までほとんどのやり取りはMLベース。初級者、上級者、専門分野用とMLも多岐に分けられ、情報の交換が毎日頻繁に行われています。勿論、ネットの世界には、店長向けのMLやグループがこれ以外にもたくさん存在します。
ちなみに今回、連載名の"さむらい"というのは、ユーザビリティや検索エンジン対策の修練に特化したMLを、私自身、同会内で管理していることに由来します。このMLの存在によって、参加ショップの売上は、一年間で二倍から十倍まではね上がりました。約五十店舗が参加していますから、年間にすると数億円がこのMLによって生れた計算になります。メンバーはモールの賞をはじめ、各種ホームページ賞を受賞する優良店舗揃い、いえ、MLに参加したからこそ優良店舗となったのです。
紙面では文字制限もありますが、MLにはそれもありません。また一般には広く知られたくない情報も広く公開を前提としないため、メンバーになれば読むことが可能です。情報のレベルは高く、場合によっては運営の人気本の内容がその内容を追いかけたりすることさえあります。
さて、もうお分かりでしょうか?ショップが売上を上げる最も早い近道、それは店舗同士の情報交換、実はそのことに尽きるのです。